Q&A(よくあるご質問)
インプラント治療Q&A
こころ歯クリニックによく寄せられる、インプラント治療に関するご質問をQ&A形式でまとめています。
治療への不安や疑問などがある方は、まずはこちらをご確認ください。
こちらに掲載されていないものについては、医院までお気軽にお問い合わせください。
Q 他人から見て、「治療した歯だ」とすぐにわかりますか?
A インプラント治療では、顎骨にインプラント(人工歯根)を埋入して固定するので、外からは上部構造(人工歯)以外の部分が見えません。また、上部構造もセラミックという白い材料を使うことで、天然歯とほとんど見分けがつかない色・質感に仕上がります。
そのため、周りの方から「治療した歯だ」とすぐにわかることはありません。
Q 歯がほとんどないのですが、すべてインプラントにできますか?
A すべてインプラントにすることはできますが、患者さまの心身への負担が大きく、費用も高くなります。当院では少ない本数のインプラントで人工の歯列を固定する治療なども可能ですので、症状やご要望に応じて適切な方法をご提案します。
Q 歯周病にかかっていますが、インプラント治療を受けられますか?
A 歯周病にかかっていても、インプラント治療を受けていただけます。ただし、そのままインプラントを埋め込むと失敗するおそれがあるため、まずは歯周病治療から始めます。
歯槽骨(歯を支える骨)の吸収が進んで少なくなっている場合は、組織造成などで骨を増やす治療などを検討します。
Q 金属アレルギーですが、治療を受けられますか?
A インプラントの材料であるチタンという物質は金属ですが、生体親和性に優れているため、汗などに触れても金属イオンが溶け出すことはありません。
そのため、金属アレルギーをお持ちの方でもインプラント治療を受けられます。
Q インプラント治療を受けられないことはありますか?
A 脳疾患、心臓疾患、糖尿病などの全身疾患をお持ちの方、妊娠中の方、口腔内の環境が極度に悪い方などは、すぐに治療を受けられないことがあります。
骨量が少ない方については、組織造成などで骨を増やす治療などを検討します。
Q インプラントは長く使えますか?
A 毎日丁寧に歯を磨いて汚れをきちんと落とし、定期的にメンテナンスにお越しいただければ、長く健康的に使えます。
ケアが行き届かず汚れが溜まってしまうと、インプラント周囲炎を起こしてインプラントが不安定になり、安全に使えなくなってしまいます。日々適切なケアを行なうことが大切です。
Q インプラントが体にずっと入っていて、悪影響はありませんか?
A インプラントは、主にチタンで作られています。チタンは人体になじみやすい金属なので、体に悪影響を及ぼすものではありません。
ただし、お口の中の衛生管理ができていないと炎症が起こるおそれがあるので、治療後は欠かさずにメンテナンスを受けていただければと思います。
Q 手術中に痛みを感じないか心配です。
A インプラントを埋め込む手術では、局所麻酔を行ないます。そのため、手術中は痛みをほとんど感じません。
歯肉を切開して骨を削るため、術後は痛みや腫れが出ますが、数日で症状が落ち着いてくるのでご安心ください。
Q インプラントは、虫歯や歯周病になりますか?
A インプラント自体は人工物なので虫歯にはなりませんが、「インプラント周囲炎」という歯周病のような症状が出ることがあります。細菌に感染して炎症が起き、放置するとインプラントが抜け落ちてしまうおそれがあります。
そのような事態を避け、せっかく埋め込んだインプラントを長期間安心して使えるよう、定期検診を受けましょう。
Q 手術はインプラント専門の先生が担当されるそうですが、安全にできますか?
A 日本口腔インプラント学会口腔インプラント専門医が手術することで治療の精度と安全性は大きく向上します。当院では、3Dシミュレーションに基づくガイドを使った手術を行なっているため、神経や血管の位置を把握したうえで安全にインプラントを埋め込めます。
また、術前に全身疾患の有無をしっかり確認し、必要があれば内科医と連携を取るなど、万全の体制で手術に臨んでいます。
Q 治療にかかった費用は、医療費控除の対象になりますか?
A インプラント治療は、ほとんどの場合医療費控除の対象になります。インプラント治療は保険適用外の自費診療となるため、費用がかかります。しかし、医療費控除が適用されることで納めた税金の一部が戻ってきます。
経済的な負担を軽減できますので、ぜひ医療費控除の利用をご検討ください。
●リスク・副作用
インプラント治療にともなう一般的なリスク・副作用
・機能性や審美性を重視するため自費(保険適用外)での診療となり、保険診療よりも高額になります。
・インプラントの埋入にともない、外科手術が必要となります。
・高血圧症、心臓疾患、喘息、糖尿病、骨粗鬆症、腎臓や肝臓の機能障害などがある方は、治療を受けられないことがあります。
・手術後、痛みや腫れが現れることがありますが、ほとんどの場合1週間ほどで治ります。
・手術後、歯肉・舌・唇・頬の感覚が一時的に麻痺することがあります。また、顎・鼻腔・上顎洞(鼻腔の両側の空洞)の炎症、疼痛、組織治癒の遅延、顔面部の内出血が現れることがあります。
・手術後、薬剤の服用により眠気、めまい、吐き気などの副作用が現れることがあります。
・手術後、喫煙や飲酒をすると治療の妨げとなるので、1週間は控えてください。
・インプラントの耐用年数は、口腔内の環境(骨・歯肉の状態、噛み合わせ、歯磨きの技術、メンテナンスの受診頻度、喫煙の有無など)により異なります。
・毎日の清掃が不十分だった場合、インプラント周囲炎(歯肉の腫れや骨吸収など)を引き起こすことがあります。
骨造成にともなう一般的なリスク・副作用
・機能性を重視するため自費(保険適用外)での診療となり、保険診療よりも高額になります。
・外科手術が必要となります。
・手術後、痛みや腫れが現れることがありますが、ほとんどの場合1週間ほどで治ります。
・治療後、骨がしっかりと作られるまで3~6ヵ月の治癒期間が必要です。
・歯周病の方、心疾患や骨粗鬆症など内科的な疾患のある方は、骨造成治療が適さないことがあります。
・口腔内の衛生状態の悪い方、顎骨が足りない方、免疫力や抵抗力が低下している方、歯周病発生リスクの高いとされる糖尿病の方、喫煙する方は、すぐに治療できないことがあります。
・日常的に服薬しているお薬などが治療に影響することがあります。
・サイナスリフト・ソケットリフトの処置にあたり、上顎洞膜が破れる可能性があります。その場合、手術後に抗生剤を服用して感染を予防し、膜が自然に治癒するまで待ちます。
・体の状態や細菌感染により、骨補填材と骨とが結合しない場合があります。この場合、原因を取り除き、ご希望があれば再治療を行ないます。
・骨の成長途中であるお子さま(おおよそ18歳未満の方)、妊娠中の方は治療が受けられません。
●資格について
○「日本口腔インプラント学会口腔インプラント専門医」について
「公益社団法人 日本口腔インプラント学会」は、口腔インプラント学に関わる広い学識と専門的技能を有する歯科医師に対して、「口腔インプラント専門医」の資格を与えています。
◦「日本口腔インプラント学会口腔インプラント専門医」資格取得の条件
・5年以上継続して正会員である。
・研修施設に通算して5年以上在籍している。
・日本歯科医師会会員である。
・専門医教育講座を3回以上受講している。
・同会学術大会および支部学術大会に8回以上参加している。
・同会専門医制度施行細則に定める所定の研修を終了している。
・口腔インプラント指導医2名(内1名は施設長)の推薦を得ている。
・施行細則に定めるインプラント治療の経験がある。
・ケースプレゼンテーション試験に合格している。
・同会学術大会または支部学術大会において2回以上発表を行なっている。
・施行細則に定める口腔インプラントに関する論文業績を1編以上有している
など
◦「日本口腔インプラント学会口腔インプラント専門医」資格保持の条件
・5年ごとに資格の更新をする。
・委員会の議を経て、理事会で更新される。
など
詳しくは、「公益社団法人 日本口腔インプラント学会 専門医制度規程」をご覧ください。